店長紹介
人知れずひっそりと実っているクルミ/新宿御苑にて
前回「新宿御苑に1本だけあるペカンの木」という記事を書きましたが、今回も新宿御苑シリーズでいきましょう♪
東京のど真ん中にある新宿御苑は自然豊かな国民公園ですが、ペカンのほかにも、食べられる実のなる木もあります。
梅やビワの木はよく見る果物なのですぐに見つかりますが、人知れずひっそりと実をつけるものも。
そのひとつが胡桃(クルミ)です。

新宿御苑では、里山をイメージした「母と子の森」という場所に何本かあります。
秋になると実をつけますが、保護色になっていてなかなか見つけにくいことがあります。
クルミの実は目立ちにくいということで、花はどうかというと、これも目立ちにくい花で、緑のフサのようなものが垂れ下がっている感じです。
新宿御苑の職員の方は「いもむしそっくりな花」なんて呼んでいたりします。
花は4月頃に咲きますが、このとおり目立たないので、ほとんどの人は気がつかないと思います。
でも、しばらくすると、地面に落下するので、地面に落ちた花をみて「いもむし!」とちょっとびっくりする人もいるかもしれません。
さて、このクルミですが、やはり食べるもの、としてならおなじみの果実だと思います。
殻が硬いので、実のまま割って食べる人はほとんどいないと思いますが、殻を剥いた状態であれば、多くの方が食べたことがあるでしょう。
本当に硬くて分厚いので、その分、保存が効く果実ですが、保存が良すぎて、縄文時代のクルミの実が当時の地層から出土することもよくあるそうです。
そんなクルミですが、オーガニックなものは、喘息や便秘などの生薬としても使われることがあります。
カルシウム、鉄分などミネラルが豊富なほか、蛋白質や良質な脂肪分など、栄養価に富んだ食物でもあります。
私もくるみの木の実感が好きで、たまに食べるのですが、お皿に出しておくと、ついつい食べ過ぎてしまうので、良質なものを少しずつ、という感じで食べるようにしています。
それにしても、このクルミ。
自然の中で、実際に実っているものを観察した経験のある方は少ないと思います。
ぜひ新宿御苑など自然が豊かなところで見つけてみてください。
新鮮な発見があるはずです。